社会学

テオドル・ベスター『築地』

築地作者: テオドルベスター,Theodore C. Bestor,和波雅子,福岡伸一出版社/メーカー: 木楽舎発売日: 2007/03/01メディア: 単行本 クリック: 57回この商品を含むブログ (27件) を見る非常におもしろい。米国人の人類学者が、築地の魚市場でフィールドワークを…

玉野和志『東京のローカル・コミュニティ』

東京のローカル・コミュニティ―ある町の物語一九〇〇‐八〇作者: 玉野和志出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2005/04メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (12件) を見る第1章 東京の発展と「この町」の成立 第2章 町内社会の成立と展…

未来予測は専門家の仕事?市場の仕事?

「みんなの意見」は案外正しい作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/01/31メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 216回この商品を含むブログ (264件) を見るゴールトンの観察した、牛肉の重量当てコンテスト。80…

Hannigan: Environmental Sociology関連部分の要約

Environmental Sociology, Second Edition (Environment And Society)作者: John Hannigan出版社/メーカー: Routledge発売日: 2006/03/30メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るJohn Hannigan: Environmental Sociology (…

社会学でよく引用される研究者(分布図/配置図)

また共引用分析をやってみました(詳しくは科学技術社会論(STS)研究者の分布図を参照)。今度は、世界の社会学者について、どのような近隣関係があるのか図示するのが目的。British Journal of Sociologyに掲載された1992〜2006年の論文が元データ。なぜBJ…

科学論の第三の波

今日は科学社会学の文献紹介。H. M. Collins & R. Evans, “The third wave of science studies: Studies of expertise and experience”, Social Studies of Science, Vol. 32, No. 2 (2002), pp. 235-296.科学社会学の第一人者が、これまでの科学論の流れを…

ウェーバーと「事実をして語らしめる」

前にGoogleの政治性について書いたときに、マックス・ヴェーバーの「事実をして語らしめる」を引いて書いたら*1、それ以来、検索で来る方がたくさんいらっしゃいます。で、さっそくGoogleで検索してみたら、たしかにネット上じゃあまり見つからない。という…

科学技術社会論(STS)研究者の分布図

科学社会学、STSでよく引用される研究者の続き(みたいなもの)。科学技術社会論(STS)・科学社会学のトップジャーナルにおいて、どの研究者とどの研究者が一緒に引用されることが多いかを調べる。似たような研究ほど同時に引用されることが多いと考えられ…

パーソンズのマッカーシズム論と現代日本のナショナリズム

パーソンズ(Talcott Parsons),「アメリカにおける社会的緊張」とその「追記」 『政治と社会構造 上』1969=1973 新道正道監訳,誠信書房 所収まず、マッカーシズムの定義をwikipediaから抜粋。 マッカーシズム(McCarthyism)とは、1950年2月にアメリカ合衆…

二極分解と余裕の社会学(案)

矢澤修次郎先生のホームページから。1月20日の分。http://diary4.cgiboy.com/0/yazawadiary/index.cgi?y=2007&m=1 このところ、総てのものがファナティックになっている感がする。外交も強行路線。社会も二極分解。雪印、不二家などは、でたらめをやったのだ…

科学社会学、STSでよく引用される研究者

Social Studies of ScienceとScience, Technology & Human Valuesから作成(1995〜2006年末ごろ)。この2誌は、科学技術社会論(STS)・科学社会学のトップジャーナルです。さすがに上位はみんな知ってるし、下の方でもそれなりに知ってるなあ。「社会学」と…

統計データから因果の構造を明らかにする?

社会の見方、測り方―計量社会学への招待作者: 数理社会学会,与謝野有紀,高田洋,安田雪,栗田宣義,間淵領吾出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2006/07/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 42回この商品を含むブログ (15件) を見る中野康人「2-7 3つの変数…

趣味嗜好と人間関係(パーソナルネットワーク)

Omar Lizardo. 2006. "How cultural tastes shape personal networks." American Sociological Review 71: 778-807.文化的な趣味嗜好は各人の人間関係ネットワークにどのような影響を与えるか。理論的背景 ブルデューの経済資本/社会資本/文化資本の議論 …

住民運動から市民運動へ?

道場親信,2006,「1960-70年代「市民運動」「住民運動」の歴史的位置;中断された「公共性」論議と運動史的文脈をつなぎ直すために」『社会学評論』57(2): 240-258.抵抗・告発型の住民運動(地域限定)よりも、自治・参加型の市民運動のほうが新しい/優れ…

スタンダードは優れものか:QWERTYとDVORAK

【コメント欄もぜひご覧下さい】今みなさんが使っているキーボードは、(たぶん)QWERTYと呼ばれる配列のものです。なぜQwertyか。それは、キーボードの上から2段目を左から順に読んでいくと、「QWERTY」になるから。しかし、この配列はべつに何かの順番になっ…

最新号のレビュー

これからは、社会学(環境社会学/科学社会学)、科学技術社会論(STS)を扱った下記雑誌について、最新号に載った論文のうち(管理者にとって)興味深い論文を適宜ピックアップして紹介していく予定です。乞うご期待(いつまで続くことやら)。【社会学一般…