2006-01-01から1年間の記事一覧

ロンボルグ『環境危機をあおってはいけない』

環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態作者: ビョルン・ロンボルグ,山形浩生出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/06/27メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 174回この商品を含むブログ (100件) を見る 第1部 環境危機の「よく聞くお話」…

科学社会学、STSでよく引用される研究者

Social Studies of ScienceとScience, Technology & Human Valuesから作成(1995〜2006年末ごろ)。この2誌は、科学技術社会論(STS)・科学社会学のトップジャーナルです。さすがに上位はみんな知ってるし、下の方でもそれなりに知ってるなあ。「社会学」と…

起こりそうにないことも、たまには起こる

偶然性・アイロニー・連帯―リベラル・ユートピアの可能性作者: リチャードローティ,Richard Rorty,斎藤純一,大川正彦,山岡龍一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/10/26メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 88回この商品を含むブログ (79件) を見る数年…

統計データから因果の構造を明らかにする?

社会の見方、測り方―計量社会学への招待作者: 数理社会学会,与謝野有紀,高田洋,安田雪,栗田宣義,間淵領吾出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2006/07/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 42回この商品を含むブログ (15件) を見る中野康人「2-7 3つの変数…

考古学と美術鑑定

考古学はどう検証したか―考古学・人類学と社会作者: 春成秀爾出版社/メーカー: 学生社発売日: 2006/09/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る日本の考古学を揺るがしてきた捏造・誤認問題の数々を取り上げ、それらを再検証して…

カート・ヴォネガット

母なる夜 (白水社世界の文学)作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,池澤夏樹出版社/メーカー: 白水社発売日: 2000メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る われわれはなにかのふりをするとそのものになってしまう、だからなにのふりをするかは慎…

フィギュアスケートのジャンプの識別法

フィギュアスケートの魔力 (文春新書)作者: 梅田香子,今川知子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/11メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る情報源・確認手段は、上記の本。ただ、自分には若干わかりにくいところがあったので、…

情報機関(インテリジェンス)

インテリジェンスの歴史―水晶玉を覗こうとする者たち作者: 北岡元出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2006/09/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (4件) を見るインテリジェンス業務(情報機関)の歴史について。もと…

趣味嗜好と人間関係(パーソナルネットワーク)

Omar Lizardo. 2006. "How cultural tastes shape personal networks." American Sociological Review 71: 778-807.文化的な趣味嗜好は各人の人間関係ネットワークにどのような影響を与えるか。理論的背景 ブルデューの経済資本/社会資本/文化資本の議論 …

住民運動から市民運動へ?

道場親信,2006,「1960-70年代「市民運動」「住民運動」の歴史的位置;中断された「公共性」論議と運動史的文脈をつなぎ直すために」『社会学評論』57(2): 240-258.抵抗・告発型の住民運動(地域限定)よりも、自治・参加型の市民運動のほうが新しい/優れ…

折り紙を使って角を3等分

角の三等分問題は解けない=「角の3等分は折ったり引いたりといった物理的・直線的な手段では作れない」と信じ込んでいたので、びっくり。なんかすごいぞ。http://www.nikonet.or.jp/spring/origami/origami_2.htm#AP_3というか、角の3等分問題は、直角定規…

チェロ四重奏

アンダンテ・カンタービレアーティスト: ラ・クァルティーナ/藤森亮一/藤森俊介出版社/メーカー: マスター・ミュージック発売日: 2004/04/24メディア: CD購入: 3人 クリック: 38回この商品を含むブログ (1件) を見るチェロ4本で奏でるチェロ四重奏。弦楽器の…

ステレオスピーカーとステレオタイプ

英語だと、ステレオタイプstereotype(ステロタイプ)という一面的なものを指す言葉と、ステレオ音楽stereo soundという(モノラルと比べて)多面的なものを指す言葉が、なぜか同じ綴りを使っている。これはなぜか。stereoの語源についてOEDで調べてみた。OED…

スタンダードは優れものか:QWERTYとDVORAK

【コメント欄もぜひご覧下さい】今みなさんが使っているキーボードは、(たぶん)QWERTYと呼ばれる配列のものです。なぜQwertyか。それは、キーボードの上から2段目を左から順に読んでいくと、「QWERTY」になるから。しかし、この配列はべつに何かの順番になっ…

最新号のレビュー

これからは、社会学(環境社会学/科学社会学)、科学技術社会論(STS)を扱った下記雑誌について、最新号に載った論文のうち(管理者にとって)興味深い論文を適宜ピックアップして紹介していく予定です。乞うご期待(いつまで続くことやら)。【社会学一般…

いじめ相談の共同幻想

いじめを親や教師に相談して解決を図ると、結果として一層いじめが悪化・陰湿化することになる、としばしばまことしやかに語られている。でも、これって本当なのだろうか。いじめ相談によるベネフィット 一時的にはいじめの頻度を下げられる可能性が高い い…

海水魚と淡水魚

海水魚は海水にしか住めないし、淡水魚は淡水にしか住めないと思っていたのだが、どうも違うらしい。どうやら、こやつらは一緒の水槽で暮らせる、つまり同じ濃度の食塩水のなかで生きていけるらしいのだ。なぜ共存できるのか。それは、淡水魚といえども一定…

とりあえず

無事に「はてな」への移転が済みつつあります。とりあえずは旧サイトhttp://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/%7Ell47087/index.shtmlで公開済みの記事をほとんど手直しせずに再掲していく予定です。ちなみに新しい本館はこちらhttp://yj.tateishi.googlepages.com/ho…

和歌

これまで和歌(俳句にせよ短歌にせよ)の意味がさっぱりわからなかったが、朝日新聞朝刊の大岡信「折々の歌」を毎日読んでいるうちに、ようやく少しだけわかってきた。和歌の原則は、必ず具体的な一時点の、単一の感情(心象風景)をうたったものでなければ…