チェロ四重奏

アンダンテ・カンタービレ

アンダンテ・カンタービレ

チェロ4本で奏でるチェロ四重奏。弦楽器の豊かで伸びのある音色を聞きたいけれど、ヴァイオリンが高音でキュルキュル言うのはちょっとつらいなー、というときにオススメかと。

前半はチャイコフスキーの曲をチェロ四重奏にアレンジしたものが中心。ピアノ曲集「四季」からは「舟歌」「松雪草」「秋の歌」の3曲を収録。いずれも、このために作られたとしか思えないくらい、チャイコフスキーのやさしく甘く切なげなメロディーと、チェロのおちついた豊かな音色がよく合っています。ウイスキーのCMとかにぴったりかと(すでに使われてたかも)。

中盤あたりにはハイドンシューベルトのよく知っている曲のアレンジが出てきて、後半ではクレンゲルのチェロ四重奏用の曲が聞けます。チェロの中低音どうしが掛け合い、重なり合う室内楽的な魅力が満載でオススメ。

スワートのエレジーチャイコフスキーの「天使ケルビムの歌」では、チェロ4本が奏でる長い和音が、パイプオルガンのように荘厳で、しかも温かみを併せ持った響きを作り出していて、ただただ美しい。

選曲のバランス、曲とチェロの音色をじっくり聴かせるラ・クァルティーナ(NHK交響楽団のチェロ奏者4人から成る)による落ち着いた演奏も◎。

同じラ・クァルティーナによる下記のアルバムもよいです。特に、チェロ四重奏用のオリジナル曲であるヨンゲン、クレンゲルの曲。有名ではないがチェロ四重奏の魅力がいっぱい。

シャコンヌ〜4本のチェロのための作品集〜

シャコンヌ〜4本のチェロのための作品集〜