税金をいつの間にか増やす方法

一度も増税に関する議論をしないまま、税金をいつの間にか増やす方法。

その1。税制の合理化や地方分権という題目のもと、増税になるような制度改革を行った上で、「移行措置」や「調整」を設けて、とりあえずの税額は変わらないことにする。この段階では政治家が前面に出て、制度改革のよさや、税額が変わらないことをアピールする。

市民税・県民税が増えても、所得税が減るため、納税者の負担は変わりません。

http://www.city.himeji.hyogo.jp/zeimu/kojin/kaisei19.html

この税源移譲に伴い、個々の納税者の負担が極力変わらないようにするため、所得税の税率構造の改正や、個人住民税の調整控除、住宅ローン控除制度の創設などにより調整をおこないます。(強調は引用者)

http://www.city.funabashi.chiba.jp/shiminzei/shiminzei/kaisei1801.htm

その2。「移行措置」や「減税」、「調整」はもともと一時的なものだったのだから、予定どおり取り払いますね、でも制度は何も変わりませんよ、と言って、減税措置をなくす。この段階では、行政ががんばって広報して、政治家はあまり関わらない。

最近だと、定率減税の撤廃がこれに当たるような。かつては定率減税も恒久的措置と言われていた気がするぞ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9A%E7%8E%87%E6%B8%9B%E7%A8%8E

とは言っても、今の景気動向や今後の社会情勢を考えると、ある程度の増税はやむをえないのだが、こういうやり方はなんかちょっとなあ。そして、こうやって増税しておきながら、他方で高所得者にかかる税金(株関連とか相続税とか)は減らそうとするのは、あんまり納得いかないのだが。